堤逢叶の代表的バラード「君に会えて」を歌とギターによるアコースティックバージョンでリメイク。
2本のガットギターによるシンプルなアレンジにより、原曲のストレートな歌詞とメロディーの強さがより際立つ仕上がりとなった。
ジャズとフォークの要素を巧みにブレンドしたSORAの独創的なギターアプローチにより、ピアノを主体とした原曲とは異なる新しい世界観を生み出している。
イントロはSORAによる4小節の新しいメロディーに、間奏は即興的なギターソロに変更された。
ボーカルとギターが寄り添いながらドラマティックな展開を聴かせている。
ボーカルのannaは子守唄のような柔らかいタッチの中に独特のシャープなテイストを織り交ぜ、甘くも切ない原曲の深遠な世界をしっかりと歌い上げている。
君に出会って
君に出会って
僕ははじめて
愛をおぼえた
君と話して
君と話して
僕ははじめて
愛を感じた
君の心と体を
僕にあずけないか
星降る街の夏の夜空を
共に見ないか
泣きたい時には泣いて
素顔の君だけを
僕に映して
僕は聴かせて
僕に届けて
ひとつだけ出来ることは
信じてみることさ
君の願いを
君の未来を
君の世界を
君の心と体を
僕にあずけないか
過ぎゆくほどに
軋む時代を共に居ないか
君に出会って
君に出会って
僕ははじめて
愛を見つけた
Original Release Date 2009/4/23
Self liner notes - Aito T.
「どういう曲を作りたいか」と考える時、「より永く人の心に、世の中に残る曲」という理想に行き着きます。
ではどういう作品がより永く後世に残っていくのだろうと突き詰めると、「何の変哲もない当たり前のもの」なのかなぁ、そういうものが結局1番強いのではないかと思います。これは音楽に限ることではないですが。
この曲は最初から最後まで特に何もないですね。ただ音符の並びとしてそうなってしまってるだけで、これ意外どうなりようがない。ただそこに「ある」、というそれだけを貫き続ける毅然とした作品をひとつでも残せたらと思っています。
Self liner notes - Aito T.
ポップスの作曲では必殺技とも言える3度のメジャーセブンというコードがありますが、オリジナルでは2箇所で使用されています。
今回のAcoustic版ではサビの1箇所がカットされていて、「Miracles of Love 」では2箇所とも使われていません。アレンジャーのこだわりが感じられて面白いですね。あのコードを使わないことで楽曲に優しさ柔らかさがより増すように感じます。
この曲の歌詞は「二人の世界の幸せなラブソング」というより、「僕ははじめて」と何度も歌うように、君に出会うそれまでの孤独感がメインテーマであるようにも思います。annaさんの歌声は優しさと共に、世界に何もないという儚さや痛みも表現されているように感じました。